【第1章 式の計算】第2節:式の値 ── 「対称式」は基本パーツの組み合わせで瞬殺せよ!

皆さん、こんにちは!浦元です。
前回の「3次式・3変数の展開公式」は、頭の中でパズルとして組み立てられましたか?

第2節のテーマは「式の値」です。
与えられた文字の値を代入して計算する問題ですが、馬鹿正直にそのまま代入してはいけません。
数学をスマートに解くための強力な武器、「対称式(たいしょうしき)」の考え方を学びましょう!


Ⅰ. 「対称式」ってなに?

\(x\) と \(y\) のふたつの文字を入れ替えても、元の形と全く変わらない式のことを対称式といいます。

例えば、\(x^2 + y^2\) という式で、\(x\) と \(y\) を入れ替えると \(y^2 + x^2\) となり、元の式と同じになりますよね。

そして、対称式には絶対に知っておくべき「最大の秘密」があります。
それは、どんな対称式も、必ず \(x+y\) と \(xy\) だけで表すことができる、という秘密です!

この \(x+y\) と \(xy\) のふたつを、「基本対称式(きほんたいしょうしき)」と呼びます。


💡 浦元流・絶対に外せない「変形2大公式」

高校数学のあらゆる場面で登場する、超・重要変形です。丸暗記ではなく、展開公式から作り出す感覚を身につけましょう。

(1) 2乗の対称式:

\(x^2 + y^2 = (x + y)^2 – 2xy\)

(2) 3乗の対称式:

\(x^3 + y^3 = (x + y)^3 – 3xy(x + y)\)


🌟 実際の入試問題を解いてみよう!

公式の威力を実感するために、具体的な問題に挑戦です。

【問題】
\(x = 2 + \sqrt{3}\) , \(y = 2 – \sqrt{3}\) のとき、次の式の値を求めなさい。

① \(x^2 + y^2\)      ② \(x^3 + y^3\)

【浦元流の戦略】
そのまま代入すると、\((2 + \sqrt{3})^3\) などの地獄の計算が始まってしまいます。
まずは焦らずに、基本パーツ(和と積)を先に計算しましょう!

  • 和: \(x + y = (2 + \sqrt{3}) + (2 – \sqrt{3}) = 4\)
  • 積: \(xy = (2 + \sqrt{3})(2 – \sqrt{3}) = 2^2 – (\sqrt{3})^2 = 4 – 3 = 1\)

どうですか? \(x + y = 4\) , \(xy = 1\) という、最高にシンプルな基本パーツが完成しましたね!

あとは、このパーツを先ほどの変形公式にポンと代入するだけです。

✅ 解答はこちら(クリックで開きます)

① \(x^2 + y^2\) の値
公式に \(x + y = 4\) , \(xy = 1\) を代入します。
\(x^2 + y^2 = (x + y)^2 – 2xy\)
\(= 4^2 – 2(1)\)
\(= 16 – 2 = 14\)   ── (答)

② \(x^3 + y^3\) の値
同じように、3乗の公式へ代入します。
\(x^3 + y^3 = (x + y)^3 – 3xy(x + y)\)
\(= 4^3 – 3(1)(4)\)
\(= 64 – 12 = 52\)   ── (答)


🎯 今日のまとめ

「複雑な式の値の問題に出会ったら、まずは文字の入れ替えを試す。
対称式だと分かったら、直接代入は封印し、和(\(x+y\))と積(\(xy\))のパーツを作ってから料理する。

この戦略を知っているだけで、計算の手間は劇的に減り、ミスもなくなります。
数学は「力技」ではなく「戦略」で解くもの。その面白さを、ぜひ実感してください!

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明日の金曜日は、今週学んだ「展開」と「式の値」の総復習!
暗算力強化クイズ・問題編をお届けします。全問正解を目指して挑戦してくださいね!
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