【第1章 式の計算】第3節:因数分解② ── 「たすき掛け」は勘じゃない!お尻の数字を観察せよ

皆さん、こんにちは!浦元です。
前回の「最低次数の文字で整理する」という戦略、うまく使いこなせていますか?

本日のテーマは、高校数学の最初の大きな壁とも言われる「たすき掛け(交差させて掛ける計算)」です。
「難しそう」「いつも組み合わせを見つけるのに時間がかかる」という声をよく聞きますが、それは観察が足りないからです。
たすき掛けは勘ではなく、立派なパズル。解き方を教えてくれる『ある場所』をじっと観察することから始めましょう!


Ⅰ. たすき掛けが必要な「形」を見抜く

まずは、どんな式に出会ったときにたすき掛けを使うべきか、式を観察します。

\(ax^2 + bx + c\)   の形

これまでの公式と違って、\(x^2\) の前に \(a\)(1以外の数字) がくっついているのが特徴です。
これを見つけたら、「よし、たすき掛けのパズルを開始しよう」と戦略を立てます。


💡 浦元流の極意:先頭とお尻の数字を「じっくり観察」

多くの人は適当に数字を当てはめて迷子になりますが、プロはまず「先頭の数字 \(a\)」「お尻の数字 \(c\)」をじっと見つめます。

【例題】 次の式を因数分解しなさい。
\(3x^2 + 7x + 2\)

【思考のプロセス(観察)】
・先頭の数字は「3」 ➔ かけて3になるペアは \(1 \times 3\) しかありません。
・お尻の数字は「2」 ➔ かけて2になるペアは \(1 \times 2\) しかありません。

どうですか?観察してみると、使う数字の候補は最初からこれだけしか存在しないのです!
あとは、斜めに掛け算(たすき掛け)したときの合計が、真ん中の数字「7」になるように配置をパズルのように組み合わせます。


【たすき掛けの実行】
・上段に \(1\) と \(2\)   ➔   斜めに掛けて \(3 \times 2 = 6\)
・下段に \(3\) と \(1\)   ➔   斜めに掛けて \(1 \times 1 = 1\)
・合計すると \(6 + 1 = 7\) となり、見事に真ん中の数字と一致しました!

【解答】
横に数字を読み取って、カッコに閉じ込めます。
\(= (x + 2)(3x + 1)\)   ── (答)

式の「先頭」と「お尻」をしっかり観察すれば、無駄な計算を何度も繰り返す必要はなくなります。


🌟 本日の腕試しコーナー

学んだ「観察の極意」を使って、次の式を頭の中でじっくり見つめて解いてみてください。

【問題】 \(2x^2 + 5x + 3\)

ヒント: 先頭は「2」 , お尻は「3」です。斜めに掛けて足した合計が「5」になる組み合わせを探しましょう!

✅ 解答はこちら(クリックで開きます)

・かけて2になるペアは \(1 \times 2\)
・かけて3になるペアは \(1 \times 3\)

斜めに掛けた合計が5になるように配置します。
\(1 \times 3 = 3\) ,   \(2 \times 1 = 2\)   ➔   \(3 + 2 = 5\)

よって、横に読み取って次のようになります。
\(= (x + 1)(2x + 3)\)   ── (答)


🎯 今日のまとめ

「たすき掛けを始めるときは、力任せに数字を当てはめない。
先頭とお尻の数字をじっと観察して、候補を絞り込んでからパズルを解く。

この『観察から始める余裕』が、数学の実力をメキメキと育ててくれますよ!

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次回の木曜日は、因数分解の応用編!
「カタマリを見つけて置き換える因数分解」へと進みます。お楽しみに!
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